株式会社ティップストック CEO 出口 雅也(でぐちまさや)
慶應義塾大学卒業後、2010年4月に株式会社オープンドアへ入社。 約1年間、自社SNS向けブラウザソーシャルゲーム立ち上げに携わり、ソーシャルゲーム立ち上げの基礎を学んだ。その後Klab株式会社にてiOS、Android、Mobage向けのRPGゲームを約2年担当し、ディレクターを経てプロデューサーに。2014年7月より、株式会社バンク・オブ・イノベーションにて、既存4ラインを統括するSAP事業部の部長を務め、100人規模の部署マネジメントを経験。
その後株式会社ダズルへ。ダズルではCOOとしてVR事業の立ち上げや人事採用、広報、マーケティングを担当。15人から60人まで拡大し、組織づくりを行なう。現在は株式会社ティップストックの代表取締役CEOとして、サービスの開発を行っている。
“働く“を個人がリードする世の中を創ることを目指して開発したというサービスTipStock(ティップストック)。「個人が自身の価値を満足に社会へ提供する新しい仕組み」にすることで、個人と企業のパフォーマンスを最大化したいと考えているとのこと。一体どんなサービスなのか。
どんなサービスなのか聞いた。
サービス名は、TipStock(ティップストック)です。知恵をストックしていくという意味がありますが、サービスを簡単に説明すると知見ナレッジシェアのサービスです。今までのビジネス経験で培ってきた経験や知識など、付加価値のある情報を文章(ナレッジ)として提供し 価値(お金や信頼)に変えることができます。
これは、時間の切り売りではなく、ビジネスナレッジを「ストック」していくことで個人の信頼を「可視化」します。経験に基づいたビジネスナレッジを文章でシェアしたり、他のユーザーがシェアしたナレッジを検索、閲覧することができます。また、そのナレッジを無料でシェアすることも、有料で販売することも可能です。もちろん外部にリンクを貼ってシェアすることも可能ですので、生かし方は様々だと思います。また、シェアしたナレッジが、他のユーザーから価値があると判断されると、シェアしたユーザーの信頼度も上昇します。
また、既存ナレッジの中に知りたいナレッジがない場合などに、信頼が可視化されたユーザーにナレッジシェアのリクエストを送信することができます。リクエストを受けたユーザーは、ニーズが可視化された状態で自身のナレッジを提供でき、かつその回答したナレッジを他ユーザーに対してもシェア(販売)することが可能です。
では、どんな人たちがターゲットになるのか。
現在利用して下さっている方は、スタートアップやベンチャーでITの人が多いですね。情報が外に出せる人は限られているので、そこにターゲットを絞っているつもりです。
競合についても聞いた。
まずエンジニアのQiitaというサービスです。他に、スキルシェアやココナラも知見を販売するという所は似ていますが、こちらはストック型なのが、私たちのサービスとは異なる点です。ブログ系のサービスでいうと、はてなブログやnoteなどもあります。ただ海外や日本でも知見ビジネスサービスという所に特化したものはないのではないかと思っています。
サービスを立ち上げた経緯について聞いた。
会社を立ち上げた一番の理由は、働くことのあり方に窮屈さを覚え、もっと様々な働き方を実現できる社会にしたいと思ったことです。2018年の9月に創業しました。
また個人が持つ価値を、企業の枠を越えて最大効率で提供できれば、企業も今までの枠組みでは享受できなかった恩恵を受けることができますよね。そんな、個人が自立して企業と対等な関係で付き合うことで、双方のパフォーマンスが最大化され、社会全体が豊かになれる「個人が主体的に活躍する社会の実現」に貢献したいと考えたのも一つの理由です。
将来の展望を聞いた。
まず、今のサービスの中に、自分が知りたい知見を依頼できるリクエスト機能があるのですが、これを磨いていきたいです。そして、どのカテゴリーのナレッジを提供していて、どの程度他の人の役に立っているのかを数字で現して貯めていく機能に磨きをかけたいですね。というのも、TipStockで信頼度が高いとされる人は、ビジネスにおいて信頼できる人であるという世界観を目指していきたいと思っていて、いずれはそれに付随した採用サービスができると面白いなと思っています。
2つ目に、エンジニアだと、転職などその人の実力を計る際にGitHubやQiitaのアカウントを参考にしますよね。それのビジネス版にしたいとも考えています。ビジネスパーソンが転職するときに、その人のTipStockが参考にされるようにしたいですね。
そして会社としては、少数制で、しっかりプロダクトを磨いていきたいです。人が多ければいいという訳ではなく、多くても30人くらいで、濃く戦っていきたいんです。イグジットは考えていますが、何よりもまず世の中に価値をしっかり提供することを第一にして、機会があればチャレンジしてみたいと思っています。
↑起業家や投資家にも積極的に使って欲しいとのことでした。
取材担当梨江
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