久保田 健瑛
Takeaki Kubota
代表取締役 / CTO
情報科学修士。経営学修士(MBA)。富士通株式会社で、携帯電話ソフトウェアの研究開発、プロジェクトマネジメントに従事。その後、ITスタートアップに参画し、画像加工技術に関連したスマホアプリやSNS開発、発明などに従事。2015年 AHACRAFT株式会社を創業。社内メールから企業内における社員のストレス状況を可視化する技術「ストレスレポーター」を開発。ビジネスプロセスに情報科学技術を繋ぎ込むエンジニアリングに長けている。 2019年レペリオ株式会社を創業。趣味は歴史とサイエンス雑誌を読むこと。
ーどのようなサービスか教えてください。
一言で言うと「ITエンジニアに特化したソーシャルリクルーティングサービス」です。インターネットで情報発信するITエンジニアの発信を集約し独自のサーチアルゴリズム、スコアリング技術によって探し求めている才能を見つけ出すことができます。』
『インターネット上から収集されたITエンジニアの情報発信サマリーから気になる方を見つけたら、そのITエンジニアが公開している連絡先にメール送信することができます。返信率計測から候補者管理まで全てサービス上で確認することができます。』
ーサービスを利用する顧客について教えてください。
リクルーターがユーザーです。リクルーターには2種類あり、事業会社と人材紹介会社です。現在は審査に通った人材紹介=エージェントさんが主ですね。
ー競合について教えてください。
『お会いさせていただくエージェント様は「ビズリーチ」や「Linkedin」といった業界大手のサービスを既に利用されているケースが多いです。DISCOVERは、求職サービスを活用していないタイプの転職意欲が潜在的であるITエンジニアにもアプローチできる点に違いがあります。またインターネットのエンジニアをプロファイルする点に関しては「ラプラス」という会社があります。ラプラスさんは事業会社向けのサービスが主と聞いていますが、我々のサービスはエージェント向けに、ITエンジニアの目利きをサポートする機能で、しっかりとサーチができることを特色としています。』
ーユーザー側にはちがいがあるのでしょうか?
『求人を少数しか持っていない事業会社向けではなく、求人をたくさん持っているエージェント向けなのでスカウトされるITエンジニアにとっては、より自分自身に合った多種多様な案件を受け取ることができるのがメリットです。また、ITエンジニアにとってのスカウト体験をより良くするために、ITエンジニアにとって希少であったり、面白い案件を持たれており、また一人一人に丁寧にメール送信するスタイルに共感いただける方のみにご利用頂いております。』
ーあくまでプロユースのソーシャルスカウトであることがクライアントとユーザーのメリットということですね。
ーサービス誕生の経緯を教えてください。
『元々、一つのことを極めている研究者、いわゆる「変態(異能の方々に敬意を持ってそう呼んでいます。)」と呼ばれる方達に興味がありました。知人に紹介してもらい、多くの研究者の方に会い、話を聞きました。彼らの話は本当にディープで、とにかく興味深いんです。ある時、とある才能発掘の達人から「変態はどこにいるのだろうか。」という話題になり、好奇心から研究者サーチエンジンのプロトタイプを作ったものが今のDISCOVERの原型です。プロトタイプを試験営業していた際に、のちのビジネスパートナー、新城に出会いました。お互い話をしていくうちに、やりたいことが同じだということに気が付き、「一緒にやってみよう」となったのが、会社設立の始まりです。』
ーエンジニアに特化した理由はあるのでしょうか?
『私が独立系ITエンジニアとして活動した経験に基づいています。あることに突出して知識豊富な能力のある方でも、自己をPRすることに長けていないと、社会に出て自身の能力を発揮できる仕事が得にくいのです。今のこのような現状を研究者との会話で感じるようになり、インターネットには改善できる領域があると気付きました。そこで、能力ある人がPR力関係なく能力を発揮できる仕事に就ける機会を与えたいと思い、まず初めは最初はITエンジニアに特化して、この「DISCOVER」というソーシャルリクルーティングサービスを始めました。今は、ITエンジニア向けですが、ITエンジニア達が使っているソーシャルツールは研究者にも浸透すると予想しているので、数年後には研究者にも価値提供できるはずです。』
ー突出した才能を見つけ出すサービスとしてアイデアがはじまったのですね。
ー今後のサービスの展望について教えてください。
『サービスの今後は、ITエンジニアが自分にあった仕事に出会えることを目指しています。自己のPRが不得意だと、今の時代ではなかなかリクルーターの方に発見してもらえず、能力はあるのに能力に見合った仕事が得られないことも少なくありません。そのような現状を変えて、自分の能力が生かせる仕事に出会える社会にして行きたいですね。』
ーそこから先の将来像はありますか?
『今の社会、学ぶということと、自分にあった仕事を得られるということは、乖離があります。正しく学び発信するものには、しっかりと自分にあった仕事を獲得できる。なりたい自分になるために、どのように学び・キャリアを積めば良いかがわかる。そして、自分にしかできない仕事に出会うことができる社会。それが、私たちの目指す自身の才能を最大限生かすことができる「才能の自由化社会」です。』
ーリクルーティングの新しいサービス、「DISCOVER」の今後に注目ですね。
編集後記
取材担当大野
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