スポーツや不慮の事故、慢性的な疲労に伴うケガ。規模に大小はあれ、ほとんどの人が生涯に1度は病院や接骨院に通院しながら行うリハビリを経験する。
リハビリの現場では、週に1回程度の通院だと治療効果を最大化できないことが多いため、自宅での運動を患者にお願いする場合がある。しかし、医療従事者にとって口頭で詳細な運動内容を伝えきり、運動を習慣化してもらうのは困難な課題だ。
株式会社リハサクが提供する病院・接骨院向けの顧客管理システムは、動画や書類を通じた分かりやすい運動指導や、患者の運動実施状況と痛みの推移の可視化を実現する。
代表取締役の近藤慎也さんは、整形外科病院に理学療法士として8年間従事しながら感じた課題をきっかけに同社を立ち上げた。「患者もセラピストも幸せにする」というミッションの達成を目指し、サービスの開発を続けている。
株式会社リハサクとはどんな企業なのか。詳しく見ていこう。
株式会社リハサク 代表取締役
近藤慎也
ーーサービスを一言でいうと?
運動指導支援を主軸にした、病院・接骨院向けの顧客管理システムです。
ーーステークホルダーについて教えてください
整形外科や接骨院に従事する医療従事者側と、外来患者側の双方にサービスを提供しています。施設側の利用者は理学療法士や柔道整復師をはじめとした資格を持つ方で、ターゲットとなる患者さんの年齢層は10代から60代まで幅広いです。
ーー医療従事者側はどうやって利用するのでしょう?
Webサイト内で診断名と症状を入力するだけで、600種類以上のエクササイズの中からエビデンスに基づいたメニューがレコメンドされます。それをもとに外来通院の患者さん一人ひとりに合わせた運動メニューを作成する流れです。作成したメニュー内容は、スマホ・PCに送信できるほか、紙に印刷して手渡しすることもできます。
また、サービス内で患者さんの痛みの程度を把握し、チャットを通じたコミュニケーションを取れるので、手厚いアフターフォローによる患者満足度の向上も見込むことができます。
ーー外来患者側の利用方法についても教えてください
担当者から送信された運動メニューを見ながら、自宅でエクササイズを行います。動画で運動内容の細かい注意点まで確認できるので、自宅でも効果的な治療を続けられるはずです。サービス内のチャットでは運動実施状況や疼痛状況などのデータを都度共有しながら、病院側の担当者と今後の治療方針について相談することができます。痛みが悪化した場合は、そこからスムーズに受診の予約を取ることができるでしょう。
ーー競合サービスと比べた強みは何ですか?
多くの病院・接骨院向けの顧客管理システムでは、患者さんの来院時のデータのみが集められています。患者さんの目線に合わせたサービスの提供を心がけているリハサクは、通院の頻度に関わらず、患者さんが感じる痛みの推移や治療効果を可視化し、得られたデータをもとに施設側の売り上げ向上に貢献するサービスです。結果として昨今のコロナ禍においても、導入施設はなかなか通院ができない患者さんのケアを続けることができています。
ーーなぜこのサービスを始めようとしたのですか?
通常、外来患者さんがリハビリのために通院する頻度は週に1回程度。1回の治療時間も平均して20分と限られています。その場で行われるマッサージだけでは十分な治療効果が期待できません。病院に行けない日こそ、どのように過ごすかが重要なのです。
整形外科病院に理学療法士として8年間従事する中で、自宅にいる患者さんのリハビリをサポートする必要性を常に感じてきました。テクノロジーを活用し、病院にいない患者さんの治療も支え続けることで、治療効果を最大化することができるのではないでしょうか。
ーーこのサービスの今後は?
これまでのリハビリは、人が人に施すものとして行われてきました。技術革新が進む中で、私たちは「人とテクノロジーを上手く活用しながら行うリハビリ」という新しい価値を提供していきます。
少子高齢化により、1人の医療従事者がリハビリをサポートする患者さんの数は今後増えていきます。社会になくてはならないリハビリを、テクノロジーによって労働集約型のビジネスモデルから脱却させる必要もあるでしょう。
ーーミッションはありますか?
「患者もセラピストも幸せにする」が私たちが掲げるミッションです。
施設側か患者側のどちらかが抱える課題を解決するのではなく、両方を幸せにするサービスを展開します。誰しもが人生で1度は関わることがあるリハビリの現場でご利用いただき、「リハサクがあったから助かった」と言われるようになったら嬉しいですね。
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