新型コロナウイルスの流行に伴い、多くの企業が取り入れたテレワークやリモートワーク。場所にとらわれない自由な働き方のメリットは実感するものの、従来のオフィス環境と比べた緊張感のなさに違和感を覚える方は多いのではないだろうか。
株式会社Divideのオンラインオフィス構築プラットフォーム「Parafice(パラフィス)」を活用すれば、メンバーのステータス判定やチーム内のコミュニケーションを従来のオフィスでしていたように行うことができる。
同社代表の水本 豪さんは、従来のオフィスにあった”安心感”と”緊張感”の関係性に注目し、サービスの構想に至った。Paraficeは、今後もiPaaS領域のプラットフォームとして外部ツールと連携を進めていくそうだ。
「Parafice」とはどんなサービスなのか。詳しく見ていこう。
株式会社Divide 代表
水本 豪
ーー「Parafice」とはどんなサービスですか?
チームをつなげるオンラインオフィス構築プラットフォームです。
「従来のオフィスで起きていたことをオンライン上に拡張する」というコンセプトを基に開発し、テレワーク・リモートワーク中でもチームメンバーの状況をバーチャル空間内で共有できるようにしました。
ーーどんな企業に向けたサービスですか?
現時点ではR&Dを目的にβ版をリリースしていますが、業種業態を限らず、主に50~100人の従業員が所属する企業様にご利用いただいています。もちろん、チーム単位での利用も可能です。
ーーどうやって利用するのでしょう?
メールアドレスがあれば、オンラインオフィスで同じ空間を共有しながら仕事をすることができます。特徴的なのは、オフィス内に配置された部屋の役割をチーム内で共有しておけば、メンバーのステータス判定が瞬時にできるようになることです。
「会議室」と設定された部屋に複数人のメンバーがいれば、一目でミーティングをしていることがわかりますよね。「休憩室」や「作業部屋」に入室しているメンバーには声をかけない、といった配慮もできるようになるでしょう。特に会議室ではWeb通話ツールのURLがワンクリックで立ち上がるようになっているので、ミーティングを始めるのは簡単です。
サービス内のテキストチャット機能「Bounce(バウンス)」は、従来のオフィスで「今ちょっといい?」から始められていたようなコミュニケーションのきっかけになります。ちょっとした雑談やミーティングの打診などに活用できるのではないでしょうか。
さらに、管理者から招待を受ければ、ユーザーはオフィス間の移動が可能になります。特にフリーランスの方は複数オフィス間を行き来することが多いと思いますが、Paraficeなら物理的な移動をすることなく取引先のオフィスに訪れることができます。
ーー利用するメリットを教えてください。
「物理的障壁の突破」と「不透明さの解消」ができることです。
オンラインオフィスを導入することで、増床問題からメンバーの集約コスト、他拠点への移動コストまでを一気に解消できます。従来のオフィスだと、拠点を増やさなくてはならなくなったとき上下の階が都合よく空き部屋だとは限りませんが、Paraficeではオフィスの増床も思うがままです。(※増床機能は喫緊リリースを予定している製品版で追加予定)
これまでのテレワーク体制では不透明だったメンバーのステータスも、各部屋の役割を決めておくことで明確になります。各メンバーの状態を一眼で把握できるため、連絡するタイミングやレスを待つ時間に煩わしさを感じることはありません。また、物理的オフィスにいるときのような程よい緊張感を保ちながら、孤独感を解消することもできます。
ーー御社ではもともと何の事業をされていたのですか?
Webマーケティングの知見を活かしながら、各企業様の事業推進や経営企画支援を行っていました。こちらは現在も、弊社事業の軸として展開しています。
ーーこのサービスを立ち上げた経緯を教えてください。
構想を考えついたのは昨年の3月頃です。ロックダウンが始まろうとするアメリカから帰国し、日本でもテレワークの取り組みが注目されていたタイミングでした。もともと他のプロダクトの立ち上げも検討していたのですが、これからの企業活動や景気を鑑みた事業モデルとしてParaficeの開発に踏み切りました。
緊急事態宣言が発令されてリモートワーク・テレワークが普及すると、数多くの企業からこの働き方に対する課題感が生まれたという声を聞くようになりました。実際に弊社でも、以前からビデオ会議ツール「Zoom」や「Whereby」を利用しながら、物足りなさを感じることが多かったんです。
従来のオフィスワークとの違いを考えた結果、”安心感”が”緊張感”より勝っていることが原因だという結論に至りました。物理的オフィスでは安心感と緊張感の均衡が常に保たれているため、効率的に仕事を続けることが可能だったんです。オンライン上でも物理的オフィスと同じような環境を再現できれば、この違和感も解消できるのではないかと考えています。
ーーこのサービスの今後は?
3月頃に予定している製品版のリリースに向け、更なる機能の追加を進めていきます。直近では、会議室の予約機能が付いているカレンダー、タスク管理ツールと連携できるToDoリスト作成機能を搭載する予定です。
その後もiPaaS領域のプラットフォームとして、様々なツールと連携していきます。例えば、オフィスのドアをクリックするだけで勤怠管理や経費申請ができたりすると便利で面白いですよね。そんな遊び心を加えながら、「従来のオフィスで起きていたことをオンライン上に拡張する」というサービスのコンセプトを再現したいです。
ーー目指す世界観を教えてください。
“サテライトオフィス2.0″の実現が私たちの目標です。Paraficeで従来のオフィスと同様の機能を担保し、文字通り「第2のオフィス」と呼ばれる場所を提供していきます。
また、もともとはメンバーの自己表現の手段とした立ち上げたDivideのことです。個々人が人生を自由にデザインして達成する自己実現の場を、会社単位で作っていきたいですね。
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