友達と遊びに行く時や旅行に行く時に、食べることをメインで予定を立てる人は多いのではないだろうか?筆者も旅行の先々でお気に入りの飲食店を見つけるのが趣味だ。
そんな飲食業界は開業して3年で70%が閉店すると言われているほど廃業率が高い。
一部の飲食企業を除いて、業界全体でデジタル化が進んでおらず、マーケティング力の弱さが大きな課題だ。マーケティングがうまくいかなければ、新規顧客の来店率が低迷したり、常連客が離れていくのを止められない可能性がある。
株式会社favyの「favy(ファビー)サブスク」は、飲食店向けのサブスクリプションサービスだ。
このサービスにに登録すれば、飲食店はサブスクリプションの内容を決め、会員を集めるだけで顧客の情報をデジタル化することができる。
今日はfavyを詳しく見ていこう。
山口順也
— 具体的にどんなサービスですか?
どんな飲食店でもサブスクを手軽に始められるサービスです。
飲食店はさまざまな業種の中でも最も廃業率が高い業種のひとつだと言われています。その理由の一つが、顧客データの管理が出来ていない、かつ取得自体が難しいからだとfavyは考えています。顧客データの取得が難しいのは、飲食店では来店客が会員登録をするメリットなどが少なく、ECサイトのように会員登録しないと購入・決済ができないというルールを導入するのは現実的ではないからです。そのため、常連客がいてもどのくらいの頻度で来店しているのか厳密にはわからないですし、お店に来店してもらわないと常連客とコミュニケーションを取ることすら出来ないのが現状です。
favyサブスク、顧客が顧客データを登録し、お店の会員券を購入することで顧客データを収集・管理することができます。紙の会員券では難しい利用回数の取得や、継続的な課金機能、常連客などの特定の人だけが購入できる会員券の発行なども可能です。
また、通常の飲食代という売上とは別に会員費という売上をつくることができ、キャッシュポイントを増やすことにつながりますし、会員費の売上は天候や曜日など外部要因の影響を受けにくいため、経営の安定化にもつながります。
— 飲食店はどのように利用するのですか?
まずfavyに問い合わせていただいて、favyスタッフと相談しながらお店にあった会員券のプランを明確化していきます。プラン決定後はfavyがお店のページや会員券購入ページなどを作るのでお店側は基本的に何もしなくて大丈夫です。プランはいくつでも出せるので、ターゲットに合わせて複数のプランを同時展開することも可能です。
— 顧客はどのように利用するのですか?
favyのサイトから気になる飲食店を探し、登録・購入していただくことで会員券を利用できるようになります。一言で言えば、飲食店のサブスクに特化したECサイトで商品を購入する感覚と一緒ですね。実際に会員券を利用する時には、ユーザ毎に発行された会員券をお店の方に見せることで利用することができます。
— 強みは何ですか?
顧客データの管理ができることと、顧客満足度の見える化ができる点です。favyサブスクは原則1年間契約となっています。そのため、1年でどのくらいの人がサブスクを利用し、どのくらいの人が解約したかという情報を集めることが可能です。可視化された顧客データの活用により、より顧客のニーズに合ったや会員券の販売などが可能です。
— もともとはなにをされていたのですか?
favyの前身となる会社でさまざまな業種のコンサルティングを行っていました。その中で飲食業界のマーケティングが弱いことに気づいたのです。分析を続けると、マーケティングのデジタル化が遅れていることで利益率が低く、廃業率が高いことがわかったので、飲食店に特化したサービスを行っていこうということになりました。
— favyサブスクを立ち上げるまでにはどのような経緯があったのですか?
会社を立ち上げてまず行ったのは、直営店の立ち上げです。実際に飲食店を経営することで、さまざまなビジネスモデルを掛け合わせ、実験的に店を展開することができました。実際の飲食店経営に基づいた研究開発の結果、サブスクリプションが飲食店のビジネスにも応用できることがわかったのです。
はじめは直営店のみでの利用でしたが、新たなマーケティング方法の一つとしてサービスとしてを売り出すことにしました。
— これからしていきたいことなどはありますか?
今は都内の飲食店の利用が多いのですが、今後は全国規模で利用されるサービスに成長させていきたいと思っています。
— ビジョンを教えてください
これからも飲食店が潰れない社会の実現を目指し、さまざまなビジネスモデルの提案を続けます。favyサブスクは、私たちの考えているマーケティング方法のうちの一つにしか過ぎません。さまざまなビジネスモデルを研究し、飲食店に特化したデジタルトランスフォーメーションの促進をしていきたいと思います。
取材させていただけるスタートアップ、募集中。詳しくはこちら。
AIアクセラレーター、募集中。メンタリングを受けた人の感想はこちらやこちら。
30分で取材
掲載無料
原稿確認OK